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LED照明の導入

LED照明を導入する前にこれだけは!

まずはLED照明を導入する時のチェックポイント

LED照明を導入する前に、そのLED照明の性能をチェックしておきます。
長寿命で長く使えるLED照明だからこそ、しっかりとした性能の照明を導入したいものです。
雷サージ、光束、耐水、妨害波の点に注意します。

対雷サージ

落雷による雷サージの影響によって、電気機器が故障することがあります。
それはLED照明も例外ではありませんので、対雷サージ性能の有無をチェックします。

光束維持

LED照明が長寿命といっても、周りの環境の影響を受けて、その性能を低下させてしまうことがあります。
すなわち、光が暗くなってしまいますので、長く使っても暗くならないような製品を選びます。

耐水・対風速

日本は風水害が多い国ですので、万一風や雨にさらされることがあっても、故障しない性能があると安心です。

妨害波対策

電化製品のなかには、TVやラジオに影響を与えてしまうものがありますが、LED証明にもその可能性はありますので、不要な電磁波を出さないLED照明を選びたいところです。

直管形LEDはこんな規格でできてます

直管形LEDランプはJIS規格

蛍光灯のような形の直管形LEDランプの規格として、JEL801が定められました。
JEL801は、日本電球工業会が独自に策定した規格で、2013年には、JIS規格(日本工業規格)としても定められました。
口金、落下防止、感電保護、絶縁抵抗および耐電圧性、光生物学的安定性という5つの項目があります。

口金

直管形LEDランプ専用の口金として、GX16t-5が策定されました。

落下防止

直管形LEDランプの外装に樹脂を用いていることから、熱で変形して直管形LEDランプが落下しないような構造的な寸法変化範囲が規定されています。

感電保護

直管形LEDランプのランプカバーには、ガラスのような破損の可能性のある素材を用いないか、あるいは、破損しても感電しないような構造を規定しています。

絶縁抵抗および耐電圧性

直管形LEDランプを照明器具に装着するようなときに、口金の片側に手を触れたとしても感電しないように、絶縁抵抗や耐電圧性を持たせることになっています。

光生物学的安全性

直管形LEDランプの光を浴びても、太陽の光を浴びたときのような日焼けや雪目が起きないようにすることを規定しています。

これが直管形LEDランプの仕様です

直管形LEDランプは、日本照明工業会の規格「L形ピン口金GX16t-5付直管形LEDランプシステム」に準拠しています。
規格に基づく仕様は以下のようになっています。

  • 口金・・・GX16t-5
  • ランプ全光束・・・2,300lm以上
  • ランプ電流・・・DC350
  • ランプ電圧・・・最大95V-最小45V
  • ランプ電力・・・最大33.3W/最小15.8W
  • 演色性(Ra)・・・80以上

ランプ電圧とランプ電力に幅があるのは、今後の技術開発によってさらに省エネ性能が高まることを見越してのことです。

直管形LEDランプは安全?

直管形LEDランプの口金は安全性を配慮した設計となっています。

従来の蛍光灯の口金とは違う形状を採用しているので、誤って蛍光灯用の器具に取り付けてしまうことを回避できます。
また、直管形LEDランプを照明器具に取り付ける際に、回転させながら器具にはめ込む構造になっているので、落下の危険性が低くなっています。
なお、電気用品安全法に適合する製品には、PSEマークが表示されています。
すなわち、PSEマークの表示は、安全な製品である証です。

LEDランプと蛍光灯の明るさを比較しよう

直管形LEDランプを蛍光灯に置き換えるときに気をつけたいのが、明るさの問題です。
長寿命、省エネだからというだけで蛍光灯をLEDランプに置き換えてしまうと、前よりも明かりが暗くて不便になってしまうということになりかねません。
そのため、どのくらいの明るさのLEDランプを選ぶかの知識が必要です。

照明の明るさはルーメン(lm)という単位で比較されます。
この数値が大きいほど明るいことになります。
一般的な蛍光灯の明るさは3000ルーメンほどです。
この蛍光灯を直管形LEDランプで置き換える場合は、2000ルーメンほどのものを選びます。
1000ルーメンほど数字に開きがありますが、蛍光灯の場合、光が360度全方向に広がっているので、すべての光を効率的に使っているわけではありません。
それに対して、LEDランプは全方向を照らすことはなく、効率的に光を利用することができますから、数字が低くても同じ環境を再現できます。

色ムラ光ムラ

LED照明には、色や光にムラが出るという問題がありました。
それは直管形LEDランプであっても変わりません。
すでに、その問題を解消した製品が市場に出ていますが、選択時の重要な確認事項であることは変わりません。

LED照明は、レンズの中に入ったLEDを光らせることによって、照明として利用していますから、レンズを通した光である以上、どうしてもムラができてしまいます。
したがって、ムラを解消した製品の場合、それがその製品の売りになるわけですから、製品の説明として必ず表記されています。

ランプの製造メーカーは、LEDを一列に並べたり、レンズの形状を工夫するなどして、ムラの解消を実現しています。

直感形LEDランプと電気用品安全法に関係ある?

直管形LEDランプ自体は電気用品安全法の対象ではありませんが、直管形LEDランプを取り付ける照明器具が電気用品安全法の対象となっていますので、結果的に直管形LEDランプもその対象に含まれることになります。

電気用品安全法

電気用品安全法は、その第一条で「電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止すること」を目的とするとしています。
そして、同法の求める用件に適合した製品には「PSEマーク」の表示が義務付けられています。

LED照明の光の方向を知ろう

LED照明を選ぶときには、 配光に気をつけます。
白熱灯や蛍光灯は全方向を満遍なく照らす特性がありますが、LED照明の光には指向性があり、光の広がりが狭くなります。

人間の目は全方向を照らしている状態をより明るいと感じますから、LED照明の 配光をきちんと調べずに、白熱灯や蛍光灯と入れ替えてしまうと以前よりも暗く感じることがあります。
そのようなことがないように製品の説明を確認しておく必要があります。

LED照明のちらつき問題

LED照明はちらつきを感じさせないように設計されていますが、多少のちらつきを生じてしまうことがあります。
2012年以降は、LED照明が電気用品安全法の対象となったことによって、ちらつきを生じない性能が求められるようになりましたので、2012年以降のあたらしいLED照明でちらつきを感じることはなくなることとされています。

ちらつきを回避する方法

ちらつきを回避するための方法としては、つねに電流を流す方法と光の周波数を上げる方法があります。
つねに電流を流す方法では、LEDへ電流を流し続けることによってちらつきを防止するようになっています。
光の周波数を上げる方法では、点滅(ちらつき)の回数を上げることによって、人間の目ではちらつきに気づかないようにしています。

自然な影を作るのはマルチチップLED

マルチチップLEDとは、一つのパッケージに複数のLEDを並べて配置したものです。
それに対して、普通のLEDでは一つのパッケージにはLEDを一つ配置していますが、マルチチップLEDでは一つのパッケージに複数のLEDを並べて配置しています。

影のでき方に違い

マルチチップLEDでは、一つのパッケージの中に複数のLEDを配置することで、一つの光源として面で照らすことができるので、できる影も一つになり、自然な印象を受けます。
一つのパッケージに一つのLEDという方式では、LED照明の明るさを増すためにはLEDの数を増やしていくことになりますが、複数の光源が点光源となってしまい、そのLED照明が照らした影がLEDの数だけ生じてしまい不自然な印象を受けてしまいます。

チップオンボードタイプLEDとは?

チップオンボードタイプ(COB)のLEDユニットでは、一つの基盤の上に複数のLEDを配置しています。
従来のLED照明では、一つの基盤に一つのLEDしか配置されていませんでした。

チップオンボードタイプでは、複数のLEDが一つの面として発光するのに対して、従来の一つの基盤に一つのLEDの方式では、複数のLEDユニットを並べるだけですので、点としてそれぞればらばらに光っていました。
そのため、チップオンボードタイプのLED照明で照らすと影が一つしかできませんが、従来型では複数の影が重なってしまうことになります。
すなわち、チップオンボードタイプの開発によって、より自然な光を実現できるようになりました。



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